緊急事態宣言が解消され、パーソナルジムの営業を再開して早2ヶ月がたとうとしています。今日はコロナ前と後 (今)での変化に着目してみたいと思います。
人に紐づくサービスは強い
4月初旬に緊急事態宣言が発令され、運営しているパーソナルジムも約2ヶ月程の休業を余儀なくされました。
休業期間中はオンラインでのトレーニングサービスや、Youtube配信などで新しいサービスの提供を初めてみましたが、既存会員様からの移行率は3割程度で、営業が再開した際にどれだけの会員様が戻ってきてくれるのかと、不安な日々を過ごしていました。
5月末に宣言が解消され、いざ営業を再開をしてみると不安とは裏腹に9割以上のお客様が戻ってきてくださりました。
本当にありがたい・・・。
なぜ会員さんが戻ってきてくれたのかを考えてみた時に、
一番大きな要因はトレーナーとの信頼関係によるものではないかと思います。
トレーニングを受けたい < そのトレーナーにトレーニングを受けたい
といったようにサービスではなくトレーナーに紐づくような、
時間をかけて築き上げてたこの信頼関係が大きな要因となっており、
同じようにその施設でトレーニングしたい、そのジムの仲間とトレーニングしたいといったような「+α」がこのような結果を生み出したのだと強く感じます。
ではなぜ、オンラインでのサービスへの移行率が低かったのか。
これは自宅の環境や、あまりオンラインというサービス自体が親しみがなく効果のイメージがしづらいことも理由にあるとは思いますが、
店舗に通って頂いている会員様にとって、店舗に来てトレーニングするというこのリアルな体験に大きな価値があるのだと思います。お客様がお支払い頂いている会費の中にはトレーナーのセッションをしてもらうという価値だけではなく、お客様にとってのサードプレイスのようなその場所の価値を求めているのだということに改めて気づきがありました。
コロナと共存をしていかなければならないこの先、
非対面でのサービスも多く普及をしていくと思いますが、施設を構えてサービスを提供する形態の最大の強みはリアルな体験や環境にあるのだということを忘れてはいけないと感じました。
パーソナルジムに今後求められるものとは
パーソナルジムに来るお客様の大半のニーズは「身体の変化」におり、これはサービス(ソフト)価値の対価を求めてお越しになっていることになります。
ただこの度のコロナにより、このサービス(ソフト)面に多様性が生まれ、コロナ前よりもお客様にとってはサービスの選択肢が増え、このサービスの面だけでの集客は難しくなっていくと思います。
一方で、このサービスの多様化により今回のコロナをきっかけでトレーニングを始めた方も多く、健康や運動といったことに意識を持つようになった方々が増え、市場全体が大きくなっているような気もしています。
コロナ感染予防の後押しもあり、蜜を避けながらトレーニングができるパーソナルジム の需要は今後高まり、より店舗数も増えていくのではないかと思います。
これによりパーソナルジムのトレーニングサービス、強いてはジム施設としてのコモディティ化が加速し、情報過多のこの時代で、一店舗のことを知ってもらい、足を運んでもらうことがより困難になっていくだろうということが推察出来ます。
パーソナルジムは今後、従来のトレーニングサービスだけではなく、
どのような付加価値をつけて、どんな独自性を造り出していけるかがとても大切なような気がしています。